希望のない世界から

消化試合を生きる

劇場版SHIROBAKOの感想(ネタバレあり)

月曜日に劇場版SHIROBAKOを見てきた。

同じ時にTwitterで検索したら、満席で見られなかったとか、パンフレットが売り切れていたとか、東の方から悲しみの声が聞こえてきたが、自分が行った映画館では15人くらいしか客がいなかったし、もちろんパンフレットもたくさん残っていた。

日本はきっともう、東京にしか人がいない。

 

内容はすごく良かったのだけれど、残念な点も多かった。

あくまで自分の感想(趣味や期待)になるが、こんな感じ。

 

  • オープニングが長い。TVシリーズを見ていない人向けなのかもしれないが、恐らくそれはかなり少数派なので、もう少し短くして別のシーンに割いてほしかった。
  • 中盤のミュージカルが長い。オープニングもそうだが、尺の長い中でならいいが、あれよりもっと見たいシーンがたくさんあった。
  • 宮森が前向きになるところ、ミムジーとロロではなく、誰か他に登場する人物にしてほしかった。結局一人で悩んで一人で立ち直っているが、SHIROBAKOは助け合いのアニメかなと思っているので、人間的なドラマが欲しかった。
  • カチコミのシーン、短くして欲しいというか、要らない。尺の長い中でならいいが、あれよりももっと見たいシーンがたくさんあった。
  • ラスト、作成したアニメのシーンが長い。感動したし、短い時間であれを作ったスタッフのすごさを感じるが、どちらかというとそれが見たかった。
  • 登場人物が多い中で、一人一人にドラマ性はあったものの、やはりTVシリーズと比べると薄い。上で挙げたようなシーンを短くして、もっと仲間たちのドラマを濃くして欲しかった。

 

全体として、宮森の映画になっていると感じた。アニメはチームで作るものだから、たまたま宮森視点になっているものの、宮森が主人公という認識はないが、そうでもないのだろうか。

その宮森の悩みはほとんどミムジーとロロを含めて宮森一人で解決してしまっていて、面白さに欠ける。(TVシリーズでは本田や矢野が助けたりしていた)

 

会社が傾いた経緯も含めて、TVアニメでやってほしかった気持ちが強い。

これは『響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ』でも同じことを思ったのだが、TVシリーズの続編は映画でやると物足りなさを感じてしまうのは、もうしょうがないのだろうか。

最後に第三飛行少女隊の続編の構想がチラッと出ていたが、あれは単に作品としての未来を提示しただけなのか、それともTVシリーズの新作を示唆したのか。

出来たら今回の映画の内容も取り込む形で、新作TVシリーズを期待したい。