希望のない世界から

消化試合を生きる

お客様とケンカした

前任者は人柄は良かったが、とにかく仕事ができない人だった。

自分が引き継いでから、ずっと野放しになっていた仕事をこつこつ終わらせてきた。

先日、お客様から電話があった。

前任者のある問題について、「また起きた。いつまでも終わらない。前任者には言ってある」みたいな論調で、頭ごなしに怒鳴られた。

キレてしまった。売り言葉に買い言葉で徹底的に言い返してしまった。

長年放置されていたその問題自体は約30分で解決し、担当者とその責任者に報告のメールを書いた。

 

今日、お客様(その責任者の下の人)から自分の上司に電話があった。

その責任者がひどく怒っていて、とても怒っていて、もう手に負えないレベルで怒っていて、どうしてくれるんだ、とのこと。

甘かった。

問題自体は速攻で解決したので、「あいつは口は悪いが仕事は出来るヤツだ」と思ってくれているかと思った。

全然そんなことはなかった。

積年の問題の解決など、その責任者には些細なことだった。それよりも、一業者の一担当者にめたくそに言われたことの方が、遥かに大きな問題だった。

 

仕事ができれば人間性はどうでもいい、ということを言う人がいるが、そんなことはまったくない。

もしくは、そういう人間関係も含めて「仕事」なのだ。

別のお客様で、3日くらいで完成すると見積もったシステムが、もう5年以上完成していないのに、その前任者を可愛がってくれる人がいる。

自分にはよくわからない世界なのだが(お客様も困るはずだし、うちもコストを意識したらその状態が異常なのはすぐにわかる)、とにかくこの界隈では、仕事よりも人柄のウエイトが大きいケースもあることを、ちぃ、覚えた。

 

まあ、今回は自分が言い過ぎた。

年々短気になっている自覚はあるので、ちょっと落ち着こう。

 

<追記>

少しわかったことがある。

自分は自分のことで自分が怒られたり、他人のことで他人が怒られるのは大丈夫だが、他人がしたことを自分がした失態のように怒られることに対して、極端に耐性がないようだ。