希望のない世界から

消化試合を生きる

『色づく世界の明日から』の最終話 感想

『色づく世界の明日から』の最終話、物語として一番美しい形で終わらせてきたなと思った。

個人的には瞳美と唯翔は同じ時間軸で一緒にいて欲しかったが、それは過去にいた時の瞳美の願望であって、やはりそれは不自然である。

せめて未来で再会してほしい気持ちもあったが、墓参りのシーンでそれも断たれた。まあ、77歳か78歳の唯翔と再会して、それからどうするんだと言われたら確かにそうだ。

視聴者としては一瞬嬉しいが、やはり物語としては、第1話の色の無い花火と、声をかけてくれた瞳美のいるべき時間軸の友達たちに話が戻るのは、美しいとしか言いようがない。

完璧な美しさ。それゆえ、とても切ない。

 

ただ、魔法写真美術部の面々は、瞳美を送り出してからもずっと関係が続いたと考えるのが妥当だから(もちろんこれも願望が入っているが)、瞳美が産まれた時、60歳くらいの彼らがみんなで瞳美を見に来ていても不思議ではない。

瞳美は覚えていないけれど、絵本も唯翔本人が渡したのかもしれないとか考えたら、それはこの切なさへの一つの救いになる。

ようやく過去の話ができるようになった今、当時の面子でまだ一人くらいは生きていて──例えばあさぎなんかと再会して、琥珀と3人でお茶をしながら思い出話をしたりしているかもしれない。

もちろんそんなのは完璧な物語に対して蛇足でしかないが、都合のいい未来を想像せずにいられないのは、20年以上二次創作をしている人間の性分というもの。

瞳美の今と未来が何より大切。でも、思い出や写真以外にも、過去からの繋がりがあったらいいなと思った。

 

えんいー