希望のない世界から

消化試合を生きる

色について

たぶん少しおかしなことを書く。

物には色がある。リンゴは赤かったり、バナナは黄色だったりだ。

ところが世の中には、色を正常に識別できない人たちがいる。

ここでいう「正常」とは、ひとまず「より多くの人が識別している色と同じ色に見える状態」と定義する。

つまり、多数決だ。これは今回の話のポイントになる。

 

「正常ではない人」の中には、赤と緑が区別できない人がいると聞く。

では、これらの人が多数派だったら、リンゴが赤く見えて、草原が緑に見える人たちは「正常」なのだろうか。

定義からすると、これは正常ではなくなる。異常ということだ。

 

つまり、リンゴを赤色に見ているのは人間の脳であって、リンゴは本当に赤いのか、というのが今回の疑問。

ある日突然変異で、人類のすべてがリンゴが青色に見えたら、リンゴ自体に変化はなくても、リンゴは青くなるのか?

けれど、リンゴ自体は何も変わっていないのだ。

では、リンゴ本来の持っている色ってなんなのだ?

 

ということを、だいぶ昔から考えているのだけれど、結局よくわからないまま今に至る。