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30代独身オタの哀愁

消化試合を生きる

少女漫画を持った男は不審者なのか

嫌いな類の報道があったので言及したい。

札幌の誘拐事件で、『警察に「少女漫画をもった男がいる」と不審者情報が寄せられる』という報道があった。

すでにTwitterでは朝から話題になっているが、「少女漫画を持った男は不審」としか読めない。

元々不審な男がいて、その男が少女漫画を持っていたから、誘拐事件と関連があるかもしれないと思って通報した、というのならわかる。それならマスコミの伝え方が悪い。

しかし今回の件は、マスコミはバイアスをかけずに報道したのかもしれない。

もしそうだとしたら、マスコミを糾弾するのは筋違いである。(もちろん配慮はしてほしいが)

 

マスコミがバイアスをかけずに報道したとしたら、残念なのは通報した人の認識だ。

 

結果として逮捕に繋がったが、その背後に少女漫画を持っていただけで不審者として通報されているたくさんの人たちを思う。

時々警察の不審者情報に、「道を歩いていたら後ろから自転車の男に追い抜かされた」とか、それのどこが不審者なのかというものを見かける。

実際にそういうことで通報されている人たちがいるのだ。少女漫画の件も大袈裟な憶測ではない。

自分も一時期少女漫画をたくさん読んでいた。

少女漫画の中には、男が読んでも面白い作品だってたくさんある。

あくまで「少女漫画」とは、掲載誌と傾向の話であって、読者を限定するものではない。R-18などとは別次元の括りなのだ。

こういう認識が広まると、別に悪いことでもないのに、みんながそれ(男が少女漫画を読むこと)を控えてしまうかもしれない。

その自制は少女漫画の作家や出版社の望むところなのだろうか?

 

こういう通報(あるいはそれを報道すること)は広義の営業妨害である。人権侵害の面もある。

今回は逮捕に繋がったが、もし無関係だったら、少女漫画を持っていただけで通報されるとか、精神的な苦痛甚だしい。

しかし、その人個人の考えを否定・批判してもしょうがない。ある程度は自由の範囲である。

大切なのは、広まっているこの手の誤った認識を、業界としてきちんと払拭していくことである。

通報が逮捕に繋がったのは結果論であって、それがすべてではない。少女漫画を所持する男がすべて不審者ということは断じてない。

何かの事件で犯人がオタクだったら、オタク全部が悪いとか、そういう極論と同じである。

繰り返すが、少女漫画にも男が読んで面白い作品もたくさんあるし、それを買って読むことになんら犯罪性はない。

作者や出版社も同じ気持ちだと信じたい。