希望のない世界から

消化試合を生きる

元旦、ドイツのアーヘンで混浴サウナに入ってきた

年末年始にドイツに行っていたのだけれど、Aachenという町でCarolus Thermenというサウナに入って来た。

有名な場所で、調べれば体験記もたくさん出てくるので、自分も事前にそれらで調べて、

・混浴である

・水着着用のプールゾーンと、素っ裸のサウナゾーンがあり、別料金

・サウナゾーンは3階にある

・サウナは全身が入る大きさのバスタオルを敷いて寝転がる

・バスタオルは借りられる

・精算はすべて事前にもらえるコインで行う

という情報を得ていたのだが、いかんせん言葉もわからないし文化も違うので苦戦した。

入口から入って受付に行くと、左手にショップがある。ここでバスタオルを借りられそう。

しかし、行くとコインを出せと言われる。先に受付をするようだ。

受付をする。2.5hなので、「ツーポイントファイブアワープリーズ」などと言う。通じる。

実際には後払いなので、時間は向こうの人にとってはどうでもいい情報だったかもしれない。

コインをもらったので、バスタオルを借りに行く。

3とか19とか、数字を二つ言われる。(数字はうろ覚え)

どうやらレンタル料金は3ユーロで、返却しないと19ユーロ別途かかるよ、ということらしい。

借りた大きなバスタオルを持って中に入ると、最初に貴重品ボックスがある。

風呂屋でよくある腕につけるタイプの鍵があり、コインを入れると動くようになっている。

なるほど、考えられている。

パスポートと財布、携帯電話、カメラなどを入れて鍵をかけ、バンドをする。

奥へ進む。

通路に沿って左手に、カーテンで仕切られた個室の着替えブースがたくさんある。(右手はガラス張りで庭が見える)

着替えブースは両側にカーテンがあり、向こう側のカーテンのさらに向こうにロッカーが並んでいる。

女性の姿がちらほら見える。

ここで弱った。男性の姿がなく、一見するとまるで女性専用のスペースである。

なにぶん勝手がわからないので、間違ったことをして問題になると困る。

しばらくたじろいでいたら、周囲の状況などから、どうやら混浴文化はスタートしているとわかる。

適当な着替えブースに入って水着に着替える。事前情報で知っていたが、帽子は不要。

ロッカーに荷物を詰めてからシャワーを浴び、普通のタオルを持ってプールゾーンに行く。

しかし、入る前にタオルが邪魔だと感じる。

タオルをロッカーに戻しに行くが、シャワーで濡れた体が冷たくて、寒くて、本当に、死ぬかと思った。

なんとかロッカーにタオルを戻し、プールに入る。事前の情報通り、ぬるい。ただの温水プールである。

泡が出たりもしていたが、それらのスペースは人がいっぱいで行けない。露天風呂は寒い。

すぐに飽きる。

ロッカーに戻ってバスタオルを持ち、いよいよ3階のサウナへ行く。(2階はレストランがある模様)

サウナの入口に女性がいて、ゲートがある。

「ハウトゥーエンター?」などと聞いてみるが、よくわからない。言語による意思の疎通は諦める。

ゲートは見るからにコインを当てると開きそうだったのでそうする。

入ると左手奥がサウナのようで、右手に着替えスペースがある。

水着を脱ぎ、全裸+ビーチサンダルの状態で、一応バスタオルを腰に巻いてサウナゾーンへ。

男性や女性が、バスタオルを巻いていたり、巻いていなかったりして歩いている。

サウナはいくつかある。70度とか60度とか、90度とか95度とか。

外にはサウナの他にプールもあって、人もちらほらいるが、ちょっと冬に入る場所ではなく思う。

サウナに入ると、事前情報通り、女性もバスタオルを敷いて全裸で寝転がっている。

若い女性もいるし、若くない女性もいるが、若い女性の方が多い。もちろん、おじさんも多い。

ビーチサンダルは各サウナ室の入口で脱ぐ。一度そのまま入って、他のお客さんに注意された。

適当な場所にバスタオルを敷いて寝転がる。

たまに顔を上げると、若い女性の裸体が目に飛び込んでくるが、まるでいやらしさがない。別世界だ。

ふらふらしていると、高校生か大学生くらいの金髪の女の子がいたが、すぐ見失う。

おっぱいがぷにっとしていて、お尻がきゅっとしていて大変素敵だったが、すぐ見失う。

残念。

時々持参したペットボトルの水を飲む。(着替えスペースに置いてある)

サウナに入る。

あっという間に2時間が過ぎたので、シャワーを浴びて水着を着て、1階に戻る。

後は入った時と逆の順序で受付まで辿り着き、会計をする。12+12+3=27ユーロだった気がする。

なんていうか、とにかく別世界だった。

3x年生きてきて、最も不思議な正月だった。