希望のない世界から

消化試合を生きる

飛騨古川~飛騨高山旅行

名古屋からワイドビューひだで飛騨古川へ。

あまり知らなかったのだが、たくさん停まるやつに乗ってしまって、3時間くらいかかったのかな。

車内でゲーム。今回は「なんかいつもと違う場所でのんびりゲームをする」というテキトーな旅なのでね。

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ということで、飛騨古川。1月21日の飛騨古川ですね。雪です。

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腹が減っていたので、通りがかりの「西洋膳処まえだ」というお店へ。

いきなり飛騨牛ステーキ投入! デーン!

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美味しいですねぇ。

町をぶらぶらします。無目的。

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突然! 2頭の黒翼のペガサスが飛来!

これは素晴らしいシャッターチャンスをものにしましたねぇ。

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偶然「君の名は。」展なるものがやっていたから見てきた。

いやー、すごい偶然ですね! 中は撮影禁止やよ。

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高山に戻ったら、すっかり夕方。

もっと早くホテルに入ってのんびりゲームする予定だったが、まあいいや。テキトー、テキトー。

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中はこういう和室。

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最初は狭い洋室の鍵を渡されて、いやいやこれは違うでしょとさすがに言わせてもらったら、向こうの手違いでちゃんと和室が取れていた。危ない危ない。

布団がぴったりくっついてるけど、最初からこうなっていたのであって、野郎二人なのでだいぶ離して寝たよ。

1ゲームしてから外へ。同行者の案内で「寿天」というとらふぐの店で、地酒と天ぷら! 写真はてっさ。

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夜はゲーム。美味いもの食ってゲームして、とても幸せ。

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はい、朝です。

なんと朝ご飯がついていました。和室と温泉しか目に入っておらず、嬉しい誤算。しかも朴葉味噌! 素晴らしい。次回もこのホテルでいいです。このホテルがいいです。

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チェックアウトぎりぎりまでゲーム。

主目的だからね。

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駅のロッカーに荷物を突っ込んでから、ぶらぶらと。

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昼は「エム」というお店で高山ラーメン

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酒蔵を公開していたので見学してから、200円で試飲。

ふわふわ。ふわふわ時間

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飛騨牛のにぎり。

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雪も降ってきたし、寒いし、特にやることもないしで、「if珈琲店」という喫茶店に退避。

ぼーっとしていたよ。

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まあそんな感じ。

観光地で観光観光しない旅は、自分には珍しいのだが、ゲームと飯と割り切って、こういう旅行もとてもアリだと感じた。

 

えんいー

 

『君の名は。』というアルバムのこと

リア充カップルに大人気ということで、『君の名は。』という作品を敬遠していたのだが、とうとう見てしまった。素直にいいと思った。自分は比較的「アニメだし」という5文字で様々な矛盾を気にせずに見られる方なので、天文学的なこととか、周囲が気付かないのはおかしいとか、なぜすぐに連絡をしないのかとか、インターネットでよく見るようなことはまったく気にならなかった。まあ、アニメだし。

RADWIMPSというバンドはまったく知らなかったのだが、曲がいいなぁと思った。もちろん、映像補正は多分にあるかもしれないが、CDがほしくなって検索していると、映画と同タイトルのアルバムの、TSUTAYAのレビューにこんなものがあった。 

RADWINPSとしてレンタルに並べてるが 君の名はのサントラで歌っているのは 26曲中4曲だけです 内容良い悪い別として何か騙された感が 否めない

 また、Amazonのレビューにもこんなものがあった。 

事前に調べなかった自分が悪いが
本当にただの映画内音楽だけでびっくりした
これわざわざ買うのってRAD好きじゃなくて映画好きだけだよね
ほとんどの挿入曲はRADらしさ皆無
RADWIMPSとして出すのもおかしな話だしこの内容ならせめて半額でもいいんじゃないかな

2つとも最低評価のレビューなのだが、その人たちの好みに合うかどうかは別にして、RADWIMPSが全曲作曲しているアルバムをRADWIMPSとして販売することの、何がいけないのだろう。誰を騙しているのだろう。インストだって立派な楽曲だし、歌の入っていないアルバム(例えば葉加瀬太郎のCDとか)もよく聴く自分には、歌が入っていなかったという理由で低評価にされる理由がさっぱりわからない。

どちらも劇中曲のすべてをRADWIMPSが作曲していると知らずに書いているように見える。それなら完全な勘違いで低評価を受けている上、知らない人が「劇中曲はRADWIMPSが作曲しているのではない」と誤解する可能性もある。

ものすごく一般的ではない主観による低評価のレビューももやもやするが、こういう完全な勘違いや、事実ではないことで低評価を受けているのは、もっともやもやする。レビューの絶対数が少ないTSUTAYAの点数など、完全にこの1件のせいで下がっているし、こういうのはなんとかならないものか。

 

TVアニメ『響け!ユーフォニアム』2期4話の感想

1期は単行本1冊を13話かけてやったが、ほとんど同じ分量の2巻の内容を4話でやったら、まあこういう駆け足の内容になるよね。

原作を読んでいる自分には、直接描かれていない色々なことを脳内補完できるけれど、アニメだけを見た人は、話の内容は頭に入ったのだろうか。

元々主人公の久美子が傍観者の物語だから、どうやって久美子を絡ませてくるのか楽しみにしていたが、「なぜか大事な場面にそこにいるだけの女の子」になってしまった感が拭えない。

しいて挙げるなら、原作では久美子がみぞれを探すところで、あすかが声をかけている。その上で、あすかがみぞれのフォローを久美子にお願いしている。

地の文に、

状況を把握しているあすかが動かないということは、きっとこれは自分にしかできないことなのだ。

とあり、久美子はそう思って行動している。

まあその後、原作でも久美子はみぞれの本音の聞き手になっているだけで、フォローしたのは優子だが、多少は久美子の存在意義があったかなというところ。

 

もう一つ重要なのは、2巻の肝が伝わったのかという点。

原作最新刊『北宇治高校の吹奏楽部日誌』にある各巻の解説で、2巻の説明の最後にこう書いてある。

二人の気持ちはこの先もすれ違ったままだろう。その切なさ、もどかしさが、心に残り続ける。

2巻の最中でも、久美子が地の文でこう言っている。

きっとこれから先、みぞれの抱える想いを希美が知ることはないのだろう。

みぞれにとって希美は特別だが、希美にとってみぞれは特別ではないまま、みぞれが折り合いをつけて終わる。

アニメを見ると、どうもそのもやもやした感じが伝わって来ないのだが、それは自分だけで、みんなこのもやもやした感じがあの内容で感じ取れたのだろうか。

 

2巻の内容は深い。

深いが、主人公の久美子が2年生の問題に対して果たす役割が少なすぎて、これが限界かなという印象。

モノローグでべらべら喋るのも何か違うし、充分面白かったが、その辺りが残念だった。

 

さて、2年生の問題を駆け足で終わらせて、これから先、3巻の内容をじっくりやるようだ。

3巻は久美子の家族の問題や、同じユーフォニアムのあすかの問題、それから久美子と秀一の恋愛や、久美子と麗奈の友情の物語。

久美子が主人公ならではの展開になるだろうが、秀一展開が嫌で1回読んだだけだからあまり覚えていない。

ゼロの気持ちでアニメを楽しめたらと思う。

 

『響け!ユーフォニアム』2期2話の感想の感想

百合派「秀一要らんだろ」

ノンケ派「百合描写要らんだろ」

 

響け!ユーフォニアム』2期の感想を見ていたら、大体こういう感じかな。

ノンケ作品なのに露骨な百合描写が多くて、誰も得していない印象。

両方同意。残念ながらノンケ作品なので、自分ももう、この作品に百合描写は要らないと感じている。

1話と2話を何度も見返しているが、1話最後の花火のシーンはまったく見ていない。

 

描写は少々露骨だが、百合表現も含めて基本的には原作通りだ。

むしろ、原作の方が百合描写は強い。映像化したから露骨に見えるだけだ。

自分は元々原作を先に読破しているのだが、ずっと『マリみて』系だと思って読んでいたほど。

最後に突然の秀一エンドで3巻を投げ捨てた。

 

女性が女性向けに書いた作品が、男性には受け入れられなかったという印象。

京アニのアレンジは、本質的には関係ない。これは元々百合百合したノンケ作品。

けいおん』みたいに男が出て来ないか、『氷菓』みたいにどう見てもノンケなら良かった。

オタクの男の多くは、百合とノンケは両立できないものと認識している。

「彼氏いるけど、麗奈が一番!」みたいなのは意味がわからない。それは二股。

浮気だ二股だNTRだというのは、見ていて気持ちのいいものではない。

 

「百合厨はみぞれに期待しておけ」みたいな声があった。

そのみぞれの想いが報われないのが2巻(アニメ2期前半)のメインテーマなので、期待しても裏切られるだけだと思う。

何を期待しても裏切られる。

このアニメは、女性とリア充にだけウケて、静かに終わっていきそうだ。

もっとも、「女性とリア充」というのが決して少数派ではないことが『君の名は。』でわかったから、人気作品の一つとして名を残すかもしれない。

 

秀一のいない久美子と麗奈の百合物語や、みぞれの想いが希美に届く展開を見たい人は、Pixivにお越しください。

所詮は二次創作の小説ですが、少しでも慰めになればと思います。

 

ニッチな二次創作をわざわざ読んで叩くのはどうしてなのか

最近何をしているかと言うと、ひたすら『響け!ユーフォニアム』に漬かっている。

人生でこんなにはまった作品は他にはなく、今日までで25本以上の二次創作を書き、総原稿用紙換算枚数は1,200枚を超えている。

葉鍵時代に書いたLeafとKeyのすべての二次創作を合わせても、そんなにたくさん書いていない。

 

昨年からずっと同じペースで、同じような話を書いているのだが、最近批判的な感想をいただくようになった。

しかも、作品の内容にではなく、後書きに対して、不愉快だとか最悪だとか、面と向かって言われたり、陰口を叩かれたり。

後書きで原作に対して批判的なことを書いているのも昔からなのだが、どうして最近急に、と思う。

 

絵と違って、小説はじっくり読まなければ内容が頭に入って来るものではない。

絵ならクリックしたり、あるいはツイッターでいきなりエログロや受け入れがたいカップリングを踏むこともある。

しかし小説は、わざわざ読まなければ地雷を踏むことはない。

 

新しい人の作品を読んでみて合わなかったのならわかるが、もう1年以上ずっと同じように書いていて、本編も後書きもわかっているはず。

どうして合わないとわかっていてわざわざ読むのだろう。そして、やっぱり合わなくて批難する。

 

元々自分の小説は、原作のサイドストーリーではなく、アナザーストーリーだ。

秀一展開が嫌だとか、葉月の恋を叶えてあげたいとか、あみかとの仲をもう少しなんとかしたいとか、麗奈には海外に行ってほしくないとか、みぞれと希美は両想いになってほしいとか、そういう動機で、原作とは異なる展開の物語を書いている。

ニッチで万人受けする内容ではない。感性の合う人だけが楽しんでくれればそれでいい。

 

Pixivには自分の他にもたくさんの人が小説を公開していて、色々な作品がある。

必ずその人たちにも心から楽しめる作品があるはずで、どう考えても合わずに不愉快になるだけの可能性が高い作品を読むより、他の人の作品を読んだ方がいい。

後書きを書くなということかもしれないが、後書きも含めて公開作品なので、やはり合わないのなら読むべきではない。楽しんでくれている人もいるのだ。そういう執筆動機や作者の人となりも含めて合う作品を探してほしい。

 

アンチの心理を検索したら、その作品が好きなのだという意見が大勢を占めているが、とてもそうは思えない。

有名作品ならわかる。商業作品ならわかる。

しかし、ニッチな二次創作が合わなかったからと、わざわざ読み続けて叩くのはなんなのだろう。

自分に合わないものは潰すという最近の風潮だろうか。

応援してくれる人たちだけを見て頑張りたいが、結構心が折れる

 

『響け!ユーフォニアム2 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏』あらすじ

アニメの2期が始まったこともあり、ユーフォ原作の2巻を久しぶりに読み返してみたら、細部が自分の記憶と違っていたので、自分のメモがてら残しておく。

ネタバレありというか、ネタバレしかない内容なので、原作を読んでいない人はご注意を。

 

優子、希美、みぞれ、夏紀は同じ南中出身。優子、希美、みぞれの3人は中学から吹奏楽部だったが、夏紀は帰宅部だった。

みぞれは楽器になど興味がなかったが、希美が誘ってくれたので吹奏楽部に入った。

人と話すのが嫌いで友達もいないみぞれにとって、幼なじみでずっと仲良くしてくれる希美は本当に大切な友達だった。

みぞれが吹奏楽を続けるのは希美と一緒にいたいためだった。楽器だけが、唯一みぞれと希美を繋ぐものだった。

そんな希美が、みぞれに何も言わずに部活を辞めてしまった。

みぞれは誘われなかったことにショックを受ける。希美にとってみぞれは、たくさんいる友達の一人でしかなく、特別ではない。

その現実を知るのが怖くて、希美を避けている。

 

「その現実と向き合うのが怖い。あの子にとって私は大した存在じゃないって、それを突きつけられるのが怖いの」

 

希美は中学の時、吹奏楽部の部長だった。熱血で、夏紀とは対極的な存在だった。

3年間帰宅部でだらだら過ごした夏紀は、中学を卒業する時にそんな自分の生き方に疑問を抱く。

だから、高校では希美と同じ吹奏楽部に入ることにした。希美は夏紀の憧れだった。

ただそれでもまあ、夏紀の根本が変わるでもなく、当時やる気のなかった北宇治の吹奏楽部は、夏紀には居心地の良い場所だった。

希美にはそうではなかった。

元々先輩たちと折り合いは悪かったが、コンクールのメンバー発表で、自分たちだけでなく、香織たちもBだったことで、完全に決裂した。

希美たちは部活を辞め、多くは軽音部に行ったが、希美は踏ん切りがつかずに、地元の社会人の吹奏楽団体に所属することにした。

その時優子も誘われたが、優子は香織に引き止められたので部活に残った。

 

希美がみぞれに声をかけなかったのは、かける必要を感じなかったから。

みぞれは北宇治で唯一のオーボエでA編成だった。

久美子はその話を聞いて、希美はみぞれに嫉妬したのではないかと思ったが、恐らく本当にそんなことはなく、希美はその必要を感じなかったので声をかけなかった。

その後も希美はみぞれの友達だと思っているし、みぞれに避けられているとも思っていない。

 

さて、希美が辞めた時、希美はあすかに引き止められた。

しかし、感情的になっていた希美は、結局それを聞かずに飛び出した。

もし戻るなら、あすかから許可をもらわないと戻らないと宣言した。

後日、滝が顧問になったことで部活の空気が変わり、希美は部活に戻りたくなった。それであすかに頼みに行ったが、断られる。

理由はみぞれが希美を避けていたせいだが、あすかはその理由を希美には話さない。

希美の方ではみぞれに避けられているなどとは思っていないので、さすがにそれをはっきり伝えるほど鬼ではないと、あすかが自分で言っている。

なお、この理由を優子は知っていて、優子は希美のその鈍感さに腹を立てている。

はっきりとそういう記述があるわけではないが、ずっとみぞれの傍にいながら、みぞれが希美のことばかり考えているので、少なからず嫉妬心もあったのかもしれない。

夏紀はこのことを知らない。

希美の部活に戻りたいという願いを叶えるため、あすかに掛け合う。

それは、去年希美が悩んでいる時に何もしてあげられなかった罪滅ぼしでもあった。

 

2年生のごちゃごちゃした人間関係は大体こんな感じ。

物語は、みぞれがソロの吹き方で悩んでいるということを聞きつけた希美が、何かアドバイスをしてあげようと直接みぞれに話しかけたことで大きく動く。

思わず逃げ出したみぞれと、立ち尽くす希美。優子がみぞれを追いかける。

優子がみぞれに、自分は友達ではないのか、希美のためだけに部活を続けていると言うが、関西大会行きが決まった時、嬉しくなかったのかと問いかけ、みぞれを励ます。

後からやってきた希美に、みぞれは直接、何故あの日、自分を誘ってくれなかったのか尋ねる。希美は久美子に説明したようなことを平然と答える。

みぞれと希美とでは、互いに対する熱量がまったく違う。だから、みぞれの悩みを知ってなお、希美は軽やかに謝って済ませることができる。

 

もやっとするのはその解決。

久美子がモノローグ(地の文)でこう言っている。

 

きっとこれから先、みぞれの抱える想いを希美が知ることはないのだろう。

 

結局、二人の温度差はあるままだ。しかし、次のページでやはり久美子がこう言っている。

 

この二人はきっと、もう大丈夫だ。

 

うーん。

ここからはブログ主の感想だが、『響け!ユーフォニアム』という作品は、リアルなんだと思う。

自分は物語にハッピーエンドを求めている。完全なるハッピーエンド。現実にはないものを物語に求めている。

響け!ユーフォニアム』は現実寄りの作品だ。だから、こういう少し通じ合わない部分を残したまま終わったり、久美子がなにげなく秀一と付き合ったりする。

梓と芹菜のことだって、二人は仲直りはしたが、あの後交流が復活するような空気ではなかった。

あみかとのことも、梓の本質が変わったわけではなく、解釈を変えて折り合いをつけただけ。それはとても現実的な解決だ。

キャラも背景も空気も描写も好きなのに、展開が合わないのはそういうところなのだろう。

 

なお、2巻では他に、1年生や3年生の話も少しあるのだが、メインは2年生なので割愛する。

アニメではこの希美とみぞれの温度差をどう表現するのか、そこに注目したい。

原作は温度差があるまま終わっている。実は希美もみぞれのことが特別だったなどということは、一切無い。

そのリアリティこそ、『響け!ユーフォニアム』の──武田綾乃という人の神髄と言えよう。

 

TVアニメ『響け!ユーフォニアム』2期1話の感想

響け!ユーフォニアム』2期1話を見て、とりあえず原作の展開で行くのだろうと諦めた。

秀一展開にするフラグを1話から立ててきたので、やはり原作同様、最後は久美子と付き合って終わるのかな。

京アニは割と原作を改変するという噂を聞いていたが、残念ながらこの作品についてはそのまま行きそうだ。

 

秀一展開が嫌な理由は、くみれい展開にして欲しかったから。

そう書くと自分の単なる願望に聞こえるが、元々原作でも久美子と麗奈の仲はただの友情を超えている。

ただ原作者は、麗奈との友情と秀一への愛情を両立させられると考え、そういうふうに描いている。

しかし自分は、麗奈と秀一はどちらか片方しか選べない、対等の立ち位置にいると認識している。

だから、あれだけ麗奈と仲良くしていながら、最後に秀一に持って行かれるのは、NTRみたいで嫌なのだ。

 

ひとまずそれは置いておいて、秀一が嫌いなもう一つの理由が、作品の問題に特に絡みもせず、最後に主人公を持って行くこと。

1巻の麗奈と香織の問題、2巻のみぞれと希美の問題、3巻のあすかの問題。

そのいずれにも、秀一は何の役割も果たしていない。ただ、最後に主人公を落として終わる。意味がわからない。

例えばみぞれと希美の問題をなんとかしようと、久美子と一緒に走り回って、その中で久美子も秀一に惹かれていくとか、何かそういうのがあればわかるが、まったく何もせず、唐突に久美子と付き合って終わる。

常から、「久美子が秀一と付き合いたかったのではなく、原作者が久美子と秀一を付き合わせたかっただけ」と言っているが、それがその理由。

だから、アニメでは、もし久美子が秀一と付き合う結末にするのであれば、二人が惹かれ合うところを丁寧に描いてほしい。

自分はそれを見たくはないが、結末が変えられないものならば、いっそしっかりと恋愛を描いてほしいのだ。

 

次、葉月と緑輝について。

元々原作で麗奈がこの二人と絡むシーンは皆無に近い。一緒にプールに行ったくらいだと記憶しているが、会話は特にない。

今回アニメでは、その距離を縮めようとしている。それはいいことだと思う。

後は、そこに意味を持たせてほしい。

先程秀一の件でも書いたが、とにかく物語の本筋に絡んでほしいのだ。みぞれと希美の問題、そして後半描かれると思うあすかの問題に、この三人が何かしらの役割を果たしてくれたらと思う。

もしくは、滝と麗奈のあれこれに、葉月と緑輝が絡んでもいい。蛇足とは思えるが、そこは上手に意味を持たせてくれたらと思う。

 

次、みぞれと希美について。

可愛いね。いいと思います。

 

……今日現在、『響け!ユーフォニアム』の二次創作小説を、Pixivに24本公開している。総原稿用紙換算枚数1,200枚。

昔『To Heart』の二次創作もたくさん書いたが、あれは元の作品が展開も含めて大好きで、サイドストーリーを書いていた。

響け!ユーフォニアム』はキャラや設定、雰囲気は好きだが、展開が嫌いで、ひたすらアナザーストーリーを書いている。

久美子と麗奈の関係、葉月と秀一の関係、優子と香織の関係、梓とあみかの関係。ことごとく、「どうしてそうなっちゃうんだ……」という展開に、ひたすら抗っている。

ただ、みぞれと希美は原作に満足している。アニメでは是非原作のまま描いてほしい。

 

友情について。

これは原作者が何か勘違いしたとしか思えないのだが、久美子が麗奈との友情がいつまで続くのか不安がる。

原作にこんな文章がある。

 

久美子は知っている。友情は永遠ではないことを。中学時代に毎日顔を合わせていた友達も、すぐに疎遠になってしまった。

 

いやあんた、「スタートしたかった」とか言って、わざわざ「知り合いがあんまりいない高校」を自分で選んだんだろ?(1巻2刷140ページ)

これ、原作者が久美子が北宇治に進んだ理由を忘れていたとしか思えない。

切りたかった友情を引き合いに出して、続けたい友情を不安がるのはおかしい。

アニメではこの辺は綺麗さっぱりなかったことにして欲しいのだが、1話の最後に「大好きな友達ともいつか離れ離れになって……」みたいなことをモノローグで言っているので、やっぱり何かそういう話にしたいのだろう。

不安でしょうがないが、しっかり見届けたい。